『シュガーマン 奇跡に愛された男』〈2012年 スウェーデン イギリス〉
1968年、デトロイトの場末のバーからデビューしたシンガーソングライター、ロドリゲス。しかし鳴かず飛ばずで跡形もなくフェイド・アウト。が、本人も全く知らないうちに遠くはなれた南アフリカで、反アパルトヘイトに盛り上がる若者たちの革命のシンボルになり、以後20年に渡って支持され続けていた。まるで作り話のような本当の話、前半は両国の関係者達の証言が淡々と綴られますが、後半、行方不明のロドリゲスが「発見」されて、南アフリカでの熱狂のコンサートへと一気にボルテージが上がります。黙々と肉体労働に従事し、3人の娘を育て上げ、質素な生活を続けているロドリゲスのたたずまいがまた物語を深くしています。 〈シネマ ジャックアンドベティ にて〉