『あん』〈2015年 日・仏・独〉
借金のかせに、ちっぽけなどら焼き屋で惰性で働いている中年雇われ店主のもとに、「ただでもいいから働かせてくれ」と婆さんが訪ねて来ます。最初は拒んでいた店主ですが、婆さんが持参した自家製あんのあまりの美味しさに雇う事に。店は評判を呼び、大繁盛。しかし、婆さんが「ハンセン病の元患者」という噂がたち、店はまた閑古鳥に、、。演技を超越した樹木希林は言わずもがな、永瀬正敏のしがない中年の厚ぼったい表情が◎。「ハンセン病」という重いテーマを扱いつつも、ニュートラル。しかし主張のあるカメラワークが全体を引き締めています。たくさんの気持ちを込めながらも開放感のあるエンディングも印象に残ります。 〈イオンシネマ海老名にて〉