2018年1月16日火曜日

【まぁやぁのこんな映画みました/vol. 77】

『わたしは、ダニエル・ブレイク』まぁやぁ映画レヴュー

『わたしは、ダニエル・ブレイク』〈2016年 英・仏〉


引退表明をしたイギリスの名匠ケン・ローチ監督が自国の格差貧困に憤慨し、引退撤回して撮った魂の一本。
大工職人、59歳のダニエルは心臓病でドクターストップがかかり、仕事をやめざる得なくなる事に。国の援助を求めに役所に出向きますが、あまりの煩雑な手続きと冷徹な対応に振り回されます。同じ境遇のケイティ母子と奮闘しますが、徐々に追いつめられて、、。あらすじだけだと暗いですが、主人公のダニエル役がコメディアン俳優で毒舌をまくしたて、かつ無骨ながらテンポ良く物語が進行するおかげで、エンディングまで明るさを保ちます。この演出が世界に広がりつつある格差貧困問題をさらに際立たせ、強いインパクトが残りました。   〈シネマ ジャック&ベティにて〉